【レポート】STGファンのハートをがっちり掴んで離さない「HEAVY METAL RAIDEN」と「佐藤豪バンド」の対バンライブ

いまや全国のアーケードゲームファンから支持され、国内のみならず海外からも来店するケースも珍しくなくなった日本を代表するゲームセンター、高田馬場ゲーセンミカド。そのミカドで店長を務めるイケダミノロック率いるHEAVY METAL RAIDEN 、そして『雷電』シリーズや『Viper Phase 1』などのアーケードシューティングのサウンドを担当したことで多くのシューティングファンに知られ、さらにベーシストとしても活躍中の佐藤豪率いる佐藤豪バンド。

その両バンドの対バンライブが開催されるということで、2015年の梅雨明け宣言が出た直後の7月20日、ギラついた太陽が容赦なく照りつける猛暑の中、目黒ライブステーションへと足を運んできた。

JR目黒駅を降り、目的地の目黒ライブステーションに着くまでの短い時間でさえ、Tシャツが汗だくなるほどの暑さだ。しかし、薄暗い階段を降りて入り込んだ目黒ライブステーションの中は外の暑さを余裕で上回る熱気で充満していた。この日、目黒ライブステーションに集まったオーディエンスは両バンドのファンであると同時に熱いシューティングファンでもある。

なぜならこの両バンドが演奏する楽曲はシューティングゲームの曲オンリーだからだ。さらにゲーム音楽バンド界隈の台風の目となって暴れまわるこの2組による対バンとくれば、開演前から気合いが入るのも当然だ。ステージ上から弾幕をばら撒くように演奏を浴びせた両バンドと、それをもろともせず受け止めたファンによって真夏の暑さをブッ飛ばしたこの日のライブをレポートしよう。

ヘヴィメタルとシューティングの融合に、バンドもファンもオープニングからフルテンで爆走!

先行を務めたのはHEAVY METAL RAIDENだ。アンプから各メンバーの楽器を鳴らす音が大音量で聴こえ出し、そこにドラムのロールが絡む。そんなライブ開始バンドメンバーによる開演前の音出しにオーディエンスの歓声も次第にデカくなり、これ以上開演を待てねーよ、と言わんばかりの異様な雰囲気にフロアはもはや暴動寸前だ。やがてドラムのカウントが入り、高速ツーバスにヘヴィな16分の刻みで幕を開けるアグレッシブな『雷電IV』の「Can't retrace」が始まった。

ファンにとってはお馴染みの曲ということで、1曲目からバンドもオーディエンスもフルテンで飛ばしまくりだ。目黒ライブステーションというロケーションにおいてテンガロンハットをまとってキラーのギターでソロを弾き倒すミノロックの姿は80年代からのジャパメタファンならGASTUNK~JACKS’N’JOKERで活躍したTATSUの姿を重ねた人もいるだろう。

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